特許明細書作成について(仮クレーム作成 その4)

 

 「特許申請やってみる」では、私の弁理士経験をもとに、特許明細書を発明者や知財担当者が自作する(企業で内製化する)ことを支援するための情報を提供しています。

 

 発明提案書修正版を見ながら、作成した仮クレームを挙げてみました。

 このブログをご覧になっている皆さんは、おや?この程度で特許になるんかいな?と疑問をもたれるかもしれません。

 今回、私が考案した発明は、確かに進歩性が怪しい所があるかもしれません。

 本来の特許出願では、更に深く掘り下げて特許性を検討しても良いのですが、本ブログで出願過程を公開することが主目的なので、あまり深く掘り下げませんでした。

 一発で特許査定をもらった方が嬉しいですが、拒絶理由通知を受けた時の出願人と審査官の攻防を提供出来た方が臨場感あって面白いと考えたこともあります。

 だから、実際、審査では拒絶査定を受けるかもしれませんが、そんな審査の過程を知ってもらえればいいかなと考えています。


特許明細書作成について(仮クレーム作成 その3)

 

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 発明提案書修正版を見ながら、作成した仮クレームを挙げてみました。

 この時点では、用語は、自分の思いつくまま書いて問題ありません。

 例えば、“カーナビゲーション装置”は、後にもっと広い概念として“情報出力装置”と変えますが、用語の上位概念化をあまり考えすぎると、ナニも書けなくなってしまいます。

 但し、用語の上位概念化は、発明の詳細な説明や、従来技術の説明を大きく変える必要性を生じさせる場合があるので、ある程度は考えておいたほうがいいですけどね。

 

 また、電池とか、検知部は、実際には複数存在してくるので、第1電池、第2電池といった番号を付けることになりますが、これも分かる範囲で結構です。

 

 請求項の順番も適当で結構です。

 実は、審査において請求項1が新規性無しと判断された場合に、特許になりそうな請求項を上の方に上げておくテクニックが必要になるのですが、これも【発明の詳細な説明】が出来上がった後に行うクレームの練り直し時に考えることにしましょう。


特許明細書作成について(仮クレーム作成 その2)

 

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 特許請求の範囲については、最初は簡単に、発明を実現するのに最低限必要だなぁと思われるモノを羅列するだけの仮クレームで良いと説明しました(後でじっくり手直ししますから)。

 

 例えば、私の発明を例にとって見ましょう。

 発明提案書修正版を見ながら、仮クレーム考えます。

 

 最も広い概念(請求項1)では、

 “カーナビ本体と、充電部分(保持部)とを分けること”を、

 充電可能な電池を有するカーナビ本体(本体部)と、

 太陽光発電部を有し、カーナビ本体を保持する保持部とを備えることを特徴とするカーナビゲーション装置。

と書いておきます。

 

 次に下位概念(請求項2)では、

 “車両のアクセサリ電源のオンオフ状態を検知して、無線で検知結果をカーナビに知らせること”を、

 車両のアクセサリ電源のオンオフ状態を検知する検知部と、

 検知部による検知結果を発信する発信部とを更に備え、

 カーナビ本体は、かかる情報に基づいて、カーナビ本体のオンオフ状態を制御することを特徴とする請求項1に記載のカーナビゲーション装置。

と書いておきます。

 

 また、さらなる下位概念(請求項3)では、

 “車速信号も無線でカーナビに知らせること”を、

 検知部は、車速信号も検知し、

 発信部は、検知部による検知結果として、車速信号に関する情報も発信することを特徴とする請求項2に記載のカーナビゲーション装置。

と書いておきます。

 

 また、別の下位概念(請求項4)では、

 “二次電池を、カーナビ本体と、保持部の両方に持たせること”を、

 保持部も、充電可能な電池を有し、

 カーナビ本体は、カーナビ本体や保持部の電池や発電部の電力で駆動することを特徴とする請求項1に記載のカーナビゲーション装置。

と書いておきます。

 

 また、さらなる下位概念(請求項5)では、

 “保持部の二次電池の冷却装置”を、

 保持部は、保持部の電池を冷却する冷却装置を有することを特徴とする請求項4に記載のカーナビゲーション装置。

と書いておきます。

 

 また、別の下位概念(請求項6)では、

 “凹凸部でカーナビ本体と、保持部との電気結合(磁気結合)”を、

 カーナビ本体、保持部の凹部、凸部とが係合する部分で、磁気結合を介して、電力供給されることを特徴とするカーナビゲーション装置。

と書いておきます。


特許明細書作成について(仮クレーム作成 その1)

 

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 今日からは、特許明細書作成作業の具体的な内容を説明します。

 

 まずは、特許請求の範囲についてお話します。

 特許請求の範囲(英語ではclaim、クレームといいます)は、特許権の権利範囲を示すもので、特許明細書の中でも最も重要な部分になります。

 ちょっとした助詞の使い方を変えるだけでも権利範囲は変わってきます。

 例えば、“AとBとを備える”と、“AとBからなる”とは、構成要件にAとBとが含まれる点で似ていますが、前者は、AとB以外の構成要件(例えばC)も含まれる可能性があり、後者は、AとB以外の構成要件が含まれない点で大きくことなります。

 

 また、必ずしもそうしなければならないという法律的な縛りはありませんが、句点は最後に一つだけ、すなわち、**する○○と、××する△△とを備えたことを特徴とする□□装置。という書き方をするのが普通です。

 一般論で言うと簡単に見えますが、これがやってみると非常に難しいです。

 また、多くの弁理士は、“最重要な特許請求の範囲(クレーム)”を最初に作り、且つ相当な時間をかけるようです。

 正しい考えではありますが、慣れないうちは、発明の周辺まで含めた全体像をよく分かっていない状態で、最も書き方が難しいクレーム作成を先に片付けるのは困難だと思います。

 そこで、私は、反論もあるかもしれませんが、クレーム作成の最初の段階では、余り難しく考えず、発明を実現するのに最低限必要だなぁと思われるモノを羅列するくらいにしておき、【発明の詳細な説明】を書き上げてから、もう一度クレーム練り直すのをお奨めしたいと思います。

 クレームの練り直し時に、更に【発明の詳細な説明】を大幅にやり直すこともあるのですが、このやり方の方が、確実にクレーム作成が出来ると思います。

 ここでは、とりあえず簡易的に作るクレームを仮クレームと呼んで説明していきます。


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