【要約書】の書き方について (その4)

 

 要約書の具体例(私が作成した特許明細書の例)を紹介します。

 

【書類名】要約書

【要約】

【課題】簡単で且つ線材が見えにくい状態で、簡単に取り付けが出来る情報出力装置、または情報出力装置の保持部を提供する。

【解決手段】情報出力装置1は、充電可能な第1電池11と、情報を出力する出力部(モニター17)とを有する本体部10を備える。車両に固定され、本体部10を着脱可能な状態で保持する保持部30を備える。保持部30は、光、熱、風、及び振動の少なくとも1つを電気エネルギーに変換する発電部31を有する。第1電池11への充電は、車両のバッテリーに充電された電気エネルギーを使用せず、発電部31で変換された電気エネルギーに基づいて行われる。本体部30は、車両のバッテリーに充電された電気エネルギーを使用せず、発電部31で変換された電気エネルギー、または第1電池11に充電された電気エネルギーによって駆動される。

【選択図】図3

 

 355字だったので、字数調整する必要がありませんでした。


【要約書】の書き方について (その3)

 

 要約書の字数が長くなってしまう場合について、もうちょっと詳しく説明します。

 

 要約書の字数が400字を越えないように、検討する場合、もう一度、発明の要旨、すなわち発明を成立させるのに本当にどうしても必須な要件と、そうでない要件とを見直してみましょう。

 発明の内容次第では、400字を越えてしまうことはよくあることで、字数が多いことが即悪いことであるとは言い切れませんが、要領よく発明を説明しきれていない(不必要な要件を書きすぎてしまっている)ことも考えられます。

 このため、最後の最後になって、面倒な作業にはなりますが、本当にもっとも広い権利範囲だと思って書いた請求項の内容を見直してみましょう。

 

 要約書の字数を検討する時になって、必須だと思っていた構成要件が、必ずしも必要でなかったと気づいて、特許明細書の全体を書き直したこともあります。

 時間はかかるし効率は悪いですが、最後の仕上げで、さらに良い発明ができあがるかもしれません。


【要約書】の書き方について (その2)

 

 要約書の字数が長くなってしまう場合について説明します。

 

 特許請求の範囲の表現が長くなると(構成要件が多い場合など)、要約書の字数制限(400字)内に納めることが簡単にできないケースが出てきます。

 

 そんな時はどうするか?

 

 何かを外して、字数を少なくしないといけないのですが、

     【課題】の内容を単純化する(“を提供する”を省略する)

     符号をつけない

     用語を短くする

     【解決手段】の発明の前提部分(発明の最初の部分)を外す。

     発明の特徴的部分だけ残す。

 

 こんな感じで工夫していきます。

 

 字数が200字未満の場合は、警告が出ますけど放っておけばいいでしょう。

 短くても発明の趣旨が伝わる訳ですから。


【要約書】の書き方について (その1)

 

 次に、要約書について説明します。

 

 要約書は、特許明細書を閲覧する第三者が、発明の概要を短時間で理解出来るように紹介する目的のものです。

 

 【課題】の欄には、65日〜8日のエントリーで説明した解決課題の中で書いた、“本発明の目的”と同じ内容を、表現を変えて書くだけです。

 

 “本発明の目的は、・・・を提供することである。”と書いていたものを、“・・・を提供する。”と書き換えるだけです(・・・の部分は同じ内容なのでコピペすればOK)。

 

 【解決手段】の欄には、69日〜10日のエントリーで説明した【課題を解決するための手段】と同じ内容を、表現を変えて書くだけです。

 表現を変えなくてもいいですが、“○○と、××と、△△とを備える。”を“○○を備える。××を備える。△△を備える。”というように短い文章に区切ったり、実施形態で使っている用語や符号を付け足したりして、より発明の概要を短時間でわかりやすい表現に変えます。

 これは自己流であって、必須の要件ではありませんが、発明の概要が分かりやすくなるのでお勧めします。

 

 あとは、図面がある場合には、【選択図】に、発明の概要を説明するのに最も適当だと思われる図面の番号を書きます。

 【解決手段】に記入する符号は、【選択図】で使用する図に載っているものを優先した方がいいと思います(【解決手段】の文章とともに、【選択図】で指定された図も一緒に表示されるから)。

 

 もう一つ気をつけないといけないことは、字数制限があることです。

 【課題】から、【解決手段】の最後の句読点までの字数が、200〜400字である必要があります。

 この範囲を守っていないと、出願ソフトに取り込む時に警告表示が出ます。

 警告を無視して出願することも出来ますが、字数が多い場合には、400字を超えた部分がカットされて公開公報に掲載されることもあります。

 たいていの場合、発明の最も重要なポイントは、文章の最後の方に書かれているので、キモとなる部分が消されてしまう訳です。

 まぁ、要約書の記載内容が、発明の権利範囲(特許請求の範囲)の広狭に影響する可能性は少ないので、ある程度いい加減でもいいのですが、特許文献の検索時に一番多くの人に見られる部分ですから、体裁を整えておいた方がいいかなと。


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